虚構の27万件予約、IS03の運命は?!
auのAndroidスマートフォンIS03が先週末に発売されました。auが初めて1台持ちに堪えうるとして提供されるこのスマートフォンは、ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信などの日本で必要とされている機能を搭載した現在唯一のスマートフォンでしょう。
そのIS03は、KDDI史上最大の27万件の予約という情報があちらこちらに掲載されています。出だし好調に見えるauのIS03ですが、この予約数は買うか買わないかは別として、26日の発売前に「買うかもしれない!」とWeb上で宣言(登録)すると1月末までに実際に購入すればスペアバッテリーが1つもらえるというもので、実際に購入意思が高くない人も多数が念のため登録しているのが現状です。
さらにはauユーザーの機種変更が9割を占めるとの情報もあり、auユーザの流出阻止とパケット収入増には貢献できそうですが、新たなauユーザーを生み出すまでには至っていないようです。そういう意味ではIS01の方がauユーザー増には貢献しているでしょう。(ただしパケット収入増には貢献できずにARPU低下を招きかねませんが...。)
auはこのIS03を初回で60万台シャープに発注したと言われています。ドコモのXPERIAでも50万台販売するのに4ヶ月以上を要していて、最近では2年契約で新規9800円、MNP0円で販売されるのも一般的になってきています。こうなるとよほどすぐ欲しいという人以外は、来年の春商戦まで待てば今の半額で購入できるかもと思って待つ人も多いかもしれません。
12月にはドコモからもREGZA Phoneが発売され、日本で求められる機能を搭載したスマートフォンの仲間(敵?)が増えますし、今後ますます増加するでしょう。IS03は一定の先行者利益を得ることができるかもしれませんが、何ヶ月も維持できる保証はありません。
IS03本体は多くの店舗で63000円で販売されています。そして毎月の通信量から1500円を2年間引かれる割引(総額36000円分)があるので実質27000円とアナウンスしています。
つまりのところ、あと27000円分補助すれば実質0円と言えるわけですね(既にMNPで購入の場合は2万円以下の模様)。やはり来年4月頃、iPhone5のうわさが出てきた頃には、iPhone4実質0円対IS03実質0円の実質0円対決が待っているのかもしれません。