ソフトバンク ホワイトプラン改悪の総仕上げ

当初予定していた記事を差し替えて、報道があったソフトバンクホワイトプランの改定についてメモと感想を書きたいと思います。
ついにソフトバンクホワイトプランの契約に2年縛りを導入する改悪を行います。

変更になる主な内容

ホワイトプランが2年縛りの契約となり解除には9975円が必要に
・「S!ベーシックパック」とパケット定額サービスに加入しない場合は月月割が減額
・2年契約の場合は、契約更新月の翌月から2ヶ月間の基本使用料無料サービスを付加
という3点が主たる変更点です。

実施日

・2010年4月27日

なぜこのような変更を行うのか?

1つには、ホワイトプランで契約したユーザーが、月月割(旧:新スーパーボーナス特別割引)を終了したタイミングでナンバーポータビリティ―で他社に移ってしまうか、解約して新たに契約し直すことが行われ、当初もくろんでいた月月割の終了後にソフトバンクの収入が増えるという構図があまりうまくいっていない、ということが考えられます。
というのは、月月割は端末購入時に24回にわたり一定の額を割り引くというものです。よって24回の割引を受けた後、そのまま契約していてもなんらメリットはなく、賢いユーザーであればドコモかソフトバンクへ移るか、いったん解約してソフトバンクの安い携帯を購入した方がいいということでそのまま継続しないことも多かったと思います。
2点目に、ソフトバンクはいわゆる縛りがなかったため、いつでも解約が簡単にできることから、短期的な契約が他社に比べて多かったことが予想されます。
3点目に、現在はパケット定額に入っていてもパケット通信を利用しない人も月月割が一定ですが、あまり料金を支払っていない人に対しては割引額を下げたいという意向が働いたものと思われます。
最後には、最近騒がれているSIMロックフリー化というのも影響していると思います。SIMロックフリーになることで中古端末が多く流通する可能性があり、またSIMロックによって契約が他社に逃げない状況にありました。SIMロックがなくなれば、容易に他社に移りやすくなるため、まずは回線に2年縛りを設けて2年間は逃げられないように、また逃げられても9975円は手に入るようにしておこうと考えたのではないかと思います。

今回の改悪がこのタイミングに行われたわけ

・春の学生向け商戦が一息ついたところである
・昨年の純増数が1位から陥落したため、無理に1位をとり続ける必要がなくなった
・最後の週末が経過した後なので、月間純増数に大きな影響を与えない(ゴールデンウィークの結果を見て芳しくなければ修正すればいいと思っている)
・借金している銀行に「今年は契約数より収入拡大に力を入れます」とコミットしたのでは?
という点が挙げられると思います。(いずれも推測です)

今回の改悪によってユーザーはどう考えるべきか?

まず現在契約中の回線については、自動的に2年契約になることはないので、あせって何か行動する必要はないと思います。
これからソフトバンクを契約しようとする人ですが、これにより基本的にはドコモ・au・ソフトバンクともに2年契約が基本となります。ソフトバンクが今回の施策により端末の価格を値下げすればいいのですが、そうでなければソフトバンクと契約するのは、夜9時〜夜中の1時という最も私的な電話が最も利用される時間帯『以外』ソフトバンク同士の通話無料ということにメリットを見出せなければほぼ契約する価値のないキャリアになってしまいました。auは指定通話定額で390円で指定した番号で24時間通話無料を実現しています。またドコモとauにはある無料通話分ソフトバンクはありません。(ただし月月割の割引分が無料通話分といえなくもないです。ただこれもソフトバンクの端末価格が今より安くなったらという条件付きでしょう。現在のソフトバンクは他社より端末価格が高い分を月月割という形で値下げしている構図ですので。)
とにかく影響が大きい変更ですので、ソフトバンクを契約しようと思っている方は、この実施前に契約するか、少し待ってこの改変の影響が見えてきてからの方がよいのではないかと思います。昨年行われた月月割の割引対象からホワイトプラン基本料金を除外するという大きな改悪以来、続けて行われた大きな方針転換です。我々ユーザーはちょっと冷静に事の成り行きを見ていく必要があると思います。

ソフトバンクの「ホワイトプラン」、2年契約型に改定
ニュースリリース