ソフトバンク視点で見た『月月割』のメリットを考える

以前、スーパーボーナス月月割の謎に迫るという記事を書いたのですが、今回は続編として、ソフトバンク側の視点からこの月月割を考えてみたいと思います。

ソフトバンクはドコモやauとはかなり異なる料金体系である『月月割』という方式を採用しています。しかしなぜソフトバンクは月月割という方式を考え、採用したのでしょうか?
『ユーザの負担を抑えるためです』とソフトバンクの広報なら言うと思いますが(笑)一般企業である限り綿密な計画に沿って行われているはずです。そこでソフトバンクモバイルから見た月月割というサービスの利点を考えてみることにしましょう。

1つ目に、見た目として非常に安く見せる効果があるというところでしょう。現在の『iPhone 3GS 16GB 実質0円』でわかる通り、0円と宣伝することができます。我々消費者がその仕組みを十分理解しなければ「タダ」と思ってしまいます。(2年間で10万以上支払うことになるなんて思いませんよね?)この仕組みを理解するのは簡単なことではありません。

2つ目に、解約時のリスクを減らすという点があると思います。
ソフトバンクの特徴として『縛りがない』ということがあげられます。ドコモやauの場合、基本料金の割引を受けるためには2年契約をする必要があり、途中で解約した場合9975円の違約金が必要となります。しかしソフトバンクには(基本的に)それはありません。
一方で、月月割は契約期間中に割引を受けられるサービスです。したがって違約金はないものの、途中解約すれば提供予定であった月月割をソフトバンクは提供する必要がなくなります。仮に現在の月月割の最高額である2000円で考えれば、5ヶ月残して解約した場合、10000円分の月月割サービスを受けられません。これは他社の違約金とほぼ等しい金額です。

3つ目に機種変更(買い増し)の頻度を減らす役割があるという点です。
新スーパーボーナスには以下の条件があります。

つまり、月月割のサービスを受けている間に機種変更(買い増し)をすると、それ以降機種変更前の月月割を受けることはできなくなります。したがって24回の月月割を受けるまでは機種変更はしづらくなります。

最後に、月月割は24回のサービスであるという点です。つまり端末購入後24回月月割を受けた後は再度機種変更(買い増し)をしない限りは月々の使用料金は上がるということです。これは毎月の収益を向上させるという側面と、端末購入を促す(機種変更はインセンティブが低い(つまり高い)ので収益に貢献するでしょう)側面もあるでしょう。携帯事業者としては端末の販売も売り上げに計上されますからね。

他にもソフトバンクの財務的な都合という側面もあると言われています。

消費者としては、このようなサービス形態は難しいと感じると思います(ちなみにウィルコムも同じような仕組みを導入しています)。面倒がらずに契約したら2年間でいったいどれぐらいお金がかかるのかを意識しておくのをお勧めします。

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